鉄道文学館

      

      美しい日本語の鉄道(若山牧水鉄道「上巻」)


      美しい日本語の鉄道(若山牧水鉄道「下巻」)

     「国鉄詩集」アンソロジー

               

 

      鉄道エッセー集


          

     鉄道文学

 

      鉄道物語集

 

      鉄道童話集

  

      鉄道詩

 

      鉄道詩に乗る

  

     青空文庫「鉄道文学館」

   

      鉄道の文学を旅する

   

     文学の中の鉄道

           正岡子規

           夏目漱石

           石川啄木          

    内田百けん

 


     

      東京荏原都市物語資料館(本館)

  歩くことによってめくられていた景色、それが古代の旅だ。ところが明治近代になって鉄道が開通した。居ながらにして車窓がめくられていく。大きな驚きだ。当初は、それが横縞に見えた。慣れるにしたがって変転していく鮮やかな景色となった。廻り回る車窓の変転、「廻り燈籠の 絵のように変わる景色」(汽車)を文字でどのように言い表そうかと苦闘したのが近代文学だといえる。

 多くの描き手がこれを書き記そうと努力し、奮闘した。それが著名な文学作品に隠れている。近代文学のの襞に隠された車窓美学の発見が面白い。そういう車窓美学、鉄道情趣、そして、機械による流離いが鉄道文学である。

 一編の文学作品というよりも、著名作品に隠された車窓描写こそ、鉄道文学だといえる。鉄道の車窓、停車場の雰囲気、そこにこそ詩情があり、旅情がある。

 「踏切文化」については本館に多く記事がある。「蛇窪の踏切」などである。「下北沢X惜別物語」もそれを伝えるものだ。

 「鉄道文学館」は鉄道の文化を伝えるための発信です。本館に「鉄道文学館」掲示板を設置しました。ご自由にお書きください。なお、感想、要望、依頼、ご意見などございましたらお寄せください。鉄道エッセイの寄稿依頼は歓迎します。aoisigunal@hotmail.comきむらけん   

○「鉄道文学館」というと受け手は、どこか具体的に存在するのかと思うようです。ネット上に設置して文字情報だけを流しています。が、ビジュアルな鉄道文学館というのは可能性は追えると思います。造りは宮沢賢治風の、銀河鉄道をイメージした建物。
 その中に、鴎外、漱石、芥川、鏡花などが描いている車窓を文字資料とともにデジタル化したものとして映し出すのもありか。文学とデジタル技術を融合させたものとしての存立はあるうるかもしれない。内田百閧フ鉄道文学をどう表現するか楽しい課題だ。
 具体的な、「鉄道文学館」を創るという場合には、このWEB「鉄道文学館」は閉館します。その暁には、連絡をください。

 

○講座の案内


  主催 世田谷文学館友の会 テーマ 
鉄道と文学(全2回)


 明治近代は鉄道から始まった。歩く旅から乗る旅への変革は衝撃的だった。カタタン、タンタンとカダンスが響いて、景色が自動的に動いていく。驚きだった。この鉄道が奏でる音やめくり絵を文学の書き手たちはどう描こうかと腐心した。文章の綾に織り込まれているそれらを作品という抽斗から取り出して味わうという試みだ。本邦初の「音と車窓の鉄道文学史」を繙くものだ。

  鉄道の響き、車窓のめくり絵、これにはかねてより深い興味を持っている。鉄道が刻んできたカダンス、そして、車窓に流れる絵というものである。これが出現することによって大きな変化が生じた。カタカタと途切れる音の創出である。それはソナタとして聞えたり、ジャズとして響いたり、廻り灯籠に見えもした。この響きや絵は主観的なもので、その読み取り方は作家それぞれだ。時に悲哀を、時に情動を刺激しもした。これらをその原文に即して紹介することによって、鉄道の響き、そして、車窓が演出してきたドラマを垣間見ることができるのではないかと思っている。言換えれば音と車窓にスポットを当てた鉄道文学史である。
 幕末の遣米使節団に始まり、斎藤緑雨、芥川龍之介、正岡子規、夏目漱石、森鴎外、内田百閨A太宰治、種田山頭火、宮沢賢治が汽車の響きをどう聴いたかということを面白く考えるという講座である。

講 師 :きむら けん氏(児童文学作家・北沢川文化遺産保存の会理事)
日 時 :第1回 2011年6月8日(水)響きの鉄道文学史――文学に描かれた鉄道の音
                例 車室の軋りは天の楽音 宮沢賢治
(終了)


         第2回 6月22日(水)めくり絵の鉄道文学史―― 文学に描かれた車窓風景 
                 例、窓に落ち來る春霞秋暉 若山牧水 終了
              *両日とも午後2時〜4時

 

 

                                                       鉄道文学館開館2009年6月25日

 

 

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